科目別分析シリーズ⑨
OT国試。専門問題の頻出ジャンルと言えば…?
作業療法士の国試では、過去問の傾向を知ることで、より有利な国試対策ができます。
ということで今回は、過去10年分の国試過去問を分析し、OT専門問題で「よく出る科目」「よく出るテーマ」を調べてみました。
(共通問題100題中、約20題前後を占めうる科目が出題度「高」、約10題前後を占めうる科目が出題度「中」)
「L 精神障害」がOT専門問題で圧倒的に出やすい!
過去10年分の国試過去問を分析しますと、「L 精神障害」が際立ってよく出題されています。
さらに細かいテーマ別に分類したグラフがこちらです。
(※タップで拡大。スマホでご覧の方は、画面を横にしてご覧ください)
多様な「L 精神障害」の中でも、特に
- 【統合失調症】
- 【発達障害】
- 【うつ病】
などが頻出テーマであることがわかります。
(また「L 精神障害」以外を見ると、「B」【障害者総合支援法・就労支援】もよく出題されていますね。)
それぞれ具体的な出題例・対策法をチェックしていきましょう。
【統合失調症】をテーマとした問題が出やすい!
【統合失調症】をテーマとした問題では、
- リスク因子
- 治療薬
- 評価
- リハビリテーション
- 心理教育
などが問われていました。なかでも、作業療法場面での対応が目立っています。
▲実際に出題された、近年の問題例。
(第58回国試 午前問題20番、『クエスチョン・バンク2025』(OT専門問題編)P.752より引用)
【発達障害】をテーマとした問題も頻出!
続いて【発達障害】をテーマとした問題では、自閉スペクトラム症・ADHDといった発達障害について、
- 特徴、症状
- 対応、治療
などが問われます。QB本紙のイラストで整理していくと覚えやすいですよ。(下記参照)
▲実際に出題された、近年の問題例。
(第58回国試 午前問題43番、『クエスチョン・バンク2024』(OT専門問題編)P.867より引用)
『QB』本誌では、このようなイラストで症状を整理しています! ご活用ください。
(第58回国試 午前問題43番、『クエスチョン・バンク2025』(OT専門問題編)P.867より引用)
【うつ病】をテーマとした問題も頻出!
【うつ病】をテーマとした問題では、
- 気質
- 症状
- 治療法
- 対応・指導
- 復職支援
などに加え、老年性うつ病・産後うつについても問われていました。
▲実際に出題された、近年の問題例。
(第58回国試 午後問題17番、『クエスチョン・バンク2025』(OT専門問題編)P.768より引用)
なお『QB』本誌では、おさえておきたいポイントをイラストつきでまとめています。
(第58回国試 午後問題17番、『クエスチョン・バンク2025』(OT専門問題編)P.769より引用)
『QB』のイラストも活用しながら、効率よく学習を進めていきましょう!
【障害者総合支援法・就労支援】をテーマとした問題も頻出!
ここまで「L 精神障害」に含まれるテーマを取り上げてきましたが、「L」章以外ですと、「B 作業療法概論」に含まれる
【障害者総合支援法・就労支援】をテーマとした問題も多く出題されています。
- 精神疾患患者の就労支援
- 障害者雇用
- 地域障害者就業・生活支援センター
- IPSモデル
- 職業能力適正の評価
など制度や概念に関連して問われます。過去問を中心にしっかりと覚えましょう!
▲実際に出題された、近年の問題例。
(第57回国試 午前問題20番、『クエスチョン・バンク2025』(OT専門問題編)P.39より引用)
よく出るジャンルを知って、効率的に国試対策をしていこう!
これまでの記事でもお伝えしてきた通り、理学療法士の国家試験に合格するためのポイントは、
「みんなが解ける問題を、自分も確実に正解する」
ことです。
その意味では、どのジャンルも偏りなく勉強することが必要です。
しかし、対策の序盤では「L 精神疾患」を始めとしたよく出るジャンルから優先的に対策していくと、効率的な国試対策につながります。
さらに詳しい「出題テーマランキング」は、QB本誌でチェック!
最新版の『QB2025』シリーズでは、さらに、科目ごとによく出るテーマも掲載しています!
最新版の『QB2025』シリーズは、共通編に続き、9月にPT専門問題編、10月にOT専門問題編も発行されました。
ぜひ皆さんの国試対策にお役立てくださいね。
↓国試対策のお役立ち記事を見逃さないよう、メディックメディアX(旧Twitter)/Instagramアカウントのフォローもお願いします!